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先行する巨大アプリマーケットに勝てるか??WACの副社長に聞く、戦略とロードマップ

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sengoku38さん「一色」さんの本を読もうと考えている。何回か、自由報道協会と外国人記者クラブでの顔出し記者会見を拝見したが、本当にバランスの撮れた人だと感じる。

 Mobile World Congress 2011で発表された大きなトピックの1つが、Wholesale Applications Community(WAC)の商用サービス開始だ。

 WACは、モバイル業界団体のGSM Association(GSMA)が旗振り役となり、モバイル端末向けアプリケーションの開発や流通を標準化することを目的に発足した団体。年内に通信オペレーター8社が、WACをベースとしたアーションストアの提供を開始するという。

 米AppleのApp Storeや米GoogleのAndroid Marketが注目を集める中、WAC陣営はどう対抗するのか――。WACでデバイス&製品担当副社長を務めるエリック・デ・クルーン(Erik de Kroon)氏に聞いた。【末岡洋子,プロモバ】

●WACとは

 WACはGSMAに加入する通信オペレーター数社が、2010年のMWCで立ち上げたモバイルアプリの業界団体。開発者に標準のモバイルプラットフォームを提供し、開発されたアプリをカタログ化する。メンバー企業(オペレーターや端末メーカー)は、このカタログにあるアプリを集めて、自社でアプリケーションストアを展開できる。開発者のメリットは、1度アプリを開発すれば、複数のWAPアプリケーションストアで展開できるという点だ。

 AppleやGoogleのアプリストアがブームを巻き起こす中、通信オペレーターはアプリブームのメリットを享受できず、このままではダムパイプ化(土管化)しかねないという共通の課題を抱えている。WACはこの問題を解決するものとして、期待されている。

 WACは2010年7月に会社組織となり、9月に初期版の仕様を公開。その間、ソフトバンクらが進めてきたモバイルウィジェットの標準団体Joint Innovation Lab(JIL)と合体し、現在、約70社が参加している。

 今回の商用サービスの発表では、Vodafone(英国)、Telefonica(スペイン)、中China Mobile(中国)仏Orange(フランス)、Verizon Wireless(米国)、MTS(ロシア)、SMART(フィリピン)、Telnor(ノルウェー)の8社が年内にWACアプリケーションストアを提供すると発表した。端末側では、韓Samsung、韓LG、英Sony Ericsson、中ZTE、中Huaweiの5社が自社端末にWACランタイムを採用することを表明した。このほか、事業社側として、スウェーデンEricssonが顧客向けに提供するホワイトレーベルのeストアでWACを採用することも明らかにしている(TelnorのWACストアはEricssonが手がけることになる)。

●9月にWAC 3.0の仕様を公開、キャリア課金に対応

―― (聞き手:末岡洋子) 2010年にMWCの発足を発表し、1年で商用サービス開始を発表しました。速いペースで展開していますね。

エリック・デ・クルーン氏(以下クルーン氏) その通りです。市場が急速に動いているので、われわれも迅速に動く必要があります。そうしなければ、成功しないと考えています。

―― 今回、商用サービスの概要とともにロードマップも発表しました。その詳細について教えてください。

クルーン氏 現在の仕様はWAC 1.0で、HTML4ベースですが、2月14日にHTML5をベースとしたWAC 2.0を公開しました。2011年9月には、WAC 3.0の仕様を公開する計画です。2.0を拡張してネットワークAPIなどを加えたものとなります。

 HTML5を利用することで、ユーザーによりリッチなコンテンツを提供できるようになります。3.0では、ネットワークAPIにより、オペレーター課金(携帯電話の利用料金とコンテンツ料金を合算して通信オペレーターに支払う方式)や位置情報機能の利用が可能となります。

―― WACアプリケーションは現在、どのくらいリリースされていますか?

クルーン氏 1万2000以上のアプリケーションがあります。ゲーム、地図、位置情報ベースのサービス、SNSやIMなどが多く、既存のアプリストアと同じような内容です。

―― 有料アプリの課金はどのようなモデルとなるのでしょうか? また、広告展開に関するプランを教えてください。

クルーン氏 全体の仕組みとしては、開発者が自分のアプリケーションを提供したい市場を設定しておき、WAC対応のアプリストアを提供する通信オペレーターやメーカー(ストアオーナー)がここから選択します。有料アプリについては、売り上げの分配比率はストアのオーナーが設定し、開発者とシェアします。比率は業界標準の3(ストア)対7(開発者)が多いと聞いています。

 有料アプリについては、WAC 3.0からアプリ内課金(サブスクリプションを含む)が可能になります。通信オペレーターが利用料と合わせて一括請求する課金方式は非常に便利で、ユーザーが求めている機能です。通信オペレーター課金が可能となれば、WACの魅力はさらに増すでしょう。

 広告については、現在すでに、開発者はWACで既存の広告事業者を利用できます。今後、ターゲット広告の仕組みをWACが提供できればと思っていますが、現在の最優先課題ではありません。

●先行するAppleやGoogleのマーケットに対するアドバンテージは

―― WACはAppleやGoogleのマーケットに対して、どのように対抗するのでしょうか。市場規模やApp Storeの実績、SDKからマーケットまでのステップが分かりやすいことから、現在、多くのモバイル開発者が最初にiOSをターゲットにするといわれています。開発者に対するWACの優位性を教えてください。

クルーン氏 まず、われわれの強みからお話しましょう。WACは標準技術を使っており、WACプラットフォームで使えるツールは「jQuery Mobile」などたくさんあります。HTML5開発者向けの優れたツールがあり、開発者はこれらのツールでもWAC向けアプリを開発できます。

 AppleやGoogleはクローズドであり、彼ら自身がツールキットを作る必要があります。WACはオープンなプラットフォームなので、われわれもリファレンスSDKを公開してはいますが、外部でもHTML/WAC向けのツールが作成されています。今後はここで、技術革新が起こってくるでしょう。

 実際のアプリ開発も容易で、Web向けにアプリを作成するのと同じです。開発者は、モバイル特有の機能(アクセロメーター、カメラ、アドレス帳、位置情報など)も利用できますが、HTML5だけでもWACアプリを作成できます。

 AppleとGoogleは、たしかにモバイル業界を変えました。携帯電話でデータサービスを利用することが簡単になり、よい変化をもたらしました。それまでコンピュータでいうと初期のメインフレームのような状態でしたが、モバイルはオープンになりました。

 AppleとGoogleは垂直統合することで携帯電話の使い方を変えましたが、今後の方向性としては水平にオープンになっていくと見ています。

―― 業界団体の場合、明確なリーダーシップがとれず、成功が難しいと見る向きもあります。WACが成功するために必要なことは何だと考えていますか?

クルーン氏 開発者からみてシンプルにすることです。Appleは同社がリリースする端末しかなく、シンプルですし、Androidも少し複雑ですが、Google1社が決めています。WACは端末もオペレータも異なり、複雑になる可能性があるため、気をつける必要があります。

 各アプリストア側では、エンドユーザーに新しくて面白いものを提供することが必要です。エンドユーザーの多くはすでにAndroidやiPhoneを持っており、すでにアプリストアを利用しています。WACを利用する通信オペレーターやメーカーは、差別化したサービスや優れたユーザー体験を提供してユーザーをひきつける必要があります。たくさんのアプリが集まれば、ストア側も革新されていくのではと期待しています。

―― Android陣営がWeb版のAndroid Marketを発表しましたが、WACもWebベースのストアを提供できますか?

クルーン氏 Android MarketのWeb版はいいアプローチだと思います。WACでもツールを提供しており、Web版アプリストアの提供は可能です。

―― タブレットがブームですが、ターゲットをタブレットにも拡大する予定はありますか?

クルーン氏 すでにタブレットで動くバージョンを提供しており、技術的には可能です。ただ、現時点では携帯電話にフォーカスしているため、タブレットは将来、力を入れていくことになるでしょう。

―― 今年の最優先課題は?

クルーン氏 1つ目がコンテンツ流通の部分ですね。WACのアプリケーションを少しでも多くのストアに流通させることが重要です。8社のアプリストアが登場し、WACには70社弱が参加しています。他のメンバーにもWACアプリを提供してもらいたいと思っています。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110225-00000043-zdn_m-mobi
※この記事の著作権は配信元に帰属します。


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  1. 2011/02/26(土) 19:04:04|
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